2016年8月3日水曜日

真夏の「超断熱」展示会 評価③「吹抜」

「超断熱」の展示会にお見えになったお客様からの質問です。

「吹抜は必要なの?」

必要ではありません。

エアコンからの冷気は対流によって2階から1階へ降りてきますが、
このお宅の場合には階段を下りてきており吹抜を通してではありません。

熱(涼しさ)の伝わり方には、対流の他にも輻射や伝導があり、
エアコンの冷気はその3つを複合して住宅内部を満たしていきます。

建物の外周6面全体を「超」断熱しているので、熱(冷気)の逃げ方も少なく、
輻射や伝導でも涼しさを満たしていきます。

断熱の効いていない住宅では、外気からの熱が伝導して内部の壁から放射され、
輻射熱として身体が暑さを感じるために、エアコンの冷気は冷たいのに涼しく感じないのです。
(弊社の事務所も古いのでこの状態です。(^^;) )

対流の観点からは、吹抜はあった方が良く、内部仕切りは無い方が良いですが、
伝導や輻射が働くので必然ではありません。

以前は吹抜があっても冬寒くない住宅を造るのが目標で、
吹抜を希望されるお客様には冬が心配でお断りしていましたが、
「超断熱」に辿り着いた現在、
真冬でも暖かく過ごしていただけるので、
デザインとしてお勧めすることができるようになりました。

吹抜のある明るい居間を、隣のダイニングから見上げるゆったり感には
確かに素晴らしいものがあります。

お客様が仰いました。
「吹抜は、超断熱だから出来る贅沢なのネ!」
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2つめの質問。「天井ファンはいるの?」

必要ではありません。

高気密・高断熱を超える「超断熱」の気密性はハンパではありません。
C値は0.2を切ります。

ですから、換気を機械的にしています。
建物全体の空気を循環しながら、
室内空気を排出し、戸外から新鮮な空気を入れています。

その際、夏なら冷えた室内空気のエネルギーを逃がさず、
新鮮な暑い空気のエネルギー流入を遮りながら
熱エネルギーロスを少なくする
熱交換をしながら・・・

こんな風に家中の空気を動かしているので、
天井ファンの能力には頼っていないのです。

でも、夏のデザインとしてはステキですよネ!


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