2020年2月27日木曜日

なぜ、あたたかい家を造るのか?3/6

 さて、私の経過とは別に、もう一人の経過もお話しましょう。

 後輩の春原は、2006年に弊社のスカイホームで住宅を新築しました。
(この頃、春原は未だ住宅部ではなく建築部に所属していて、自宅の工事を自分で管理する時間がなく、住宅部にお任せの状態でした。)

丸窓がアクセントのスペイン風。

 この頃のスカイホームはローコスト重視でしたので経済性は良かったのですが、断熱や気密についてはその頃の一般的住宅や、現在のローコスト住宅と同等でした。

 そのため真冬になると床暖房しているLDKだけが暖かく20℃をキープ出来ますが、廊下に一歩出ると5℃以下の状況になります。ドアを挟んで15℃以上のヒートショック状態です。また、トイレや洗面所、ユニットバス内、子供室や寝室も暖房していないので廊下と同じ状況です。

 その上、床暖房が電気式なため、暖房費がやはりべら棒に掛かります。
結局、経済的な理由から床暖房もしなくなり、エアコンでLDKを暖める事になりました。
でも、暖房区域は以前と同じLDKのみなので、住戸内のヒートショック状況は変わりません。LDKの他は、屋外と似たような温度なのです。

 この後、深夜電力を使う蓄熱暖房機が普及して来ましたが、暖房区域はLDKのみ、または各寝室・子供室のみで廊下や水廻りの寒い状況は改善されないままでした。

 現在も、ハウスメーカーを含めた新築住宅の殆どは、この状況です。
アパート暮らしよりも新築住宅の方が暖かい「はず」というのは、殆どの場合、幻想なのです。

 この春原が、住宅部へ異動してきたので、ヒートショック対策をどうしようとか、燃費が掛らない暖房は無いのか等を模索するようになりました。



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