2020年12月10日木曜日

忙中閑話 製図のお話し 最終回

 今年もあとわずかになってきました。

何かと気ぜわしい毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか?

さて、今日は前2回の続き 最終回となります。


CADも何とか使えるようになり(知らない機能もありますが)、日々の業務

に取組んでいます。

作製された図面はその後、現場で工事をする各職方さんに渡り、実際の形になって

ゆきます。


図面の配布方法も随分と変わりました。

今はプリンターでサイズやコピー枚数の設定をすれば、プリンターの横に

張り付いていなくとも図面出図ができてしまいます。

又、メール等で図面データそのものをやり取りする事もあり

まさに、隔世の感といったところです。


昔話をひとつ

トレーシングペーパーと言う、薄い半透明な紙に鉛筆で手描きした原図を

感光紙に重ねて、ジアゾ複写機と言う機械に通して1枚1枚手作業で複写していました。

この機械、アンモニアを使って複写する為 作業中は目・鼻が痛いので閉口もの

でした。

さて、原図と感光紙が複写機に飲み込まれて行った途端に、ぐしゃぐしゃ音が~

原図もろとも一巻の終わり たまにこんな事もあるのです。


昔 手描きで描いた青図です。

線が青く写るので 青図と呼んでいました。

下描きの線とかも写り込んでいて
今のCAD図面には無い、風情がある
と思いますが いかがでしょう?



  CADで作製した図面

 きれいだけれど、味がない?

  







以前は、図面を見れば誰が描いたものかわかるような、図面に個性が現れていました。

社内でも、描画する際の 線の太さ・線色等 は共通の設定にしていますが

図面を描く位置等 担当者の個性が現れる部分はありますが、昔ほどではないですね。


手描き時代へのノスタルジーですが、一本の線を引く時の 気持・重みを

思い出させる3話となりました。