新しいことに取り組む時って、前に進むワクワク感や勇気と、一歩目を踏み出せない不安とのせめぎ合いがありませんか?
iPS細胞研究でノーベル賞の山中教授でさえ、そういう不安があったとの事。
お金持ちのボンボンで我々とは住む世界が違うからノーベル賞なんでしょ!と劣等感で片付けるのは簡単なれど、山中教授が「ジャマナカ」と呼ばれて若い頃、挫折の連続だったなんて信じられませんよネ…
→https://logmi.jp/business/articles/37151
更に、対談の中で…
【山中教授】
臨床だったら予想外のことが起こると、
こりゃもういかんとなりますが、
研究ではそうやって予想外の結果を楽しめることが
大事だと考えています。
それにしても、僕の場合は研究テーマが
ころころころころ変わって……(笑)。
【対談者:私はいいと思いますけどね。
研究テーマは変えるべきじゃないかと思うんです。
そうやってどんどん違う世界を、
違うページを次々に開いていくようでないと、
逆にダメなんじゃないかなと】
【山中教授】
なるほど。いや、そのとおり、
僕もいま結果としてそう思うのですが、
30代の半ば頃は自分のポストもまだない段階で、
これから教授職などにトライしていかなければと考えていた時期でした。
そんな時、周りの先生方の話を聞いていると、
「日本では研究の継続性が評価される」ということが
よく言われるものですから、これは大変だと。
僕は整形外科医に始まって、
僅か数年で2回も3回も研究テーマを変えている。
かえてないのは嫁さんだけやなぁ(笑)、
なんて思いながら、これでいいのかなと少し不安になりました。
そんな時に偶然、ノーベル賞を受賞された
利根川進先生の講演を聴く機会があったんです。
【川口:もともと免疫の研究をされていて、
その後、脳科学の研究に移られた先生ですよね】
【山中教授】
はい。まさに途中でテーマをころっと変えられたわけです。
それで講演後の質問タイムに勇気を出して手を挙げました。
「日本では研究の継続性が大切だと言われますが、
先生はどうお考えですか?」。
すると先生は「一体誰がそんなことを言ったんだ」と(笑)。
「重要で、面白い研究であれば何でもいいじゃないか」と言ってくださって、
凄く勇気づけられたことを覚えています。
山中教授でさえ、ずっと平坦で順調な道程を歩んで来られたのではないのですネ。
一歩踏み出す勇気、持ちたいです!